経ケ岬灯台は丹後町袖志にある灯台で、令和4年12月12日に国の重要文化財に指定された。
初点灯は明治31年(1898)12月25日、灯火を放射する第1等3面フレネル式レンズは日本最大級、国内に5か所しかない第一等灯台に指定され、その明かりは遠く城崎や越前岬まで届く。
灯台には昭和63年11月1日まで職員が滞在し管理が行われていたが、現在は完全に自動化され無人で運用されている。
しかし、125年間経った今日も変わる事なく航海の安全を見守っている。
灯台本体や付属する工作物に使用されいてる石材は、140m下の海岸で切り出され、人力によって運び上げられたもので、地元の人たちの多大なる貢献により建設された。
紺碧に映える白亜の灯台は「日本灯台選」や「京の百景」などにも選ばれている。
第1等3面フレネル式レンズは、高さ約2.8メートル、総重量は約5トン。明治31年に導入・設置されたものであり、同型レンズの導入事例として日本ではじめてのもの。
歪みなく透き通るレンズの美しさは、当時の技術力の高さを伝えるとともに、海の安全を守り続ける人びとの日々の尽力を窺い知ることができる。