京丹後市市民遺産の初認定について
京丹後市教育委員会では、京丹後市市民遺産制度を令和6年1月に創設し、4月1日から公募を開始しています。
本制度は、行政側から選出し指定をはかる従来の「指定等文化財制度」とは異なり、市民から地域にある大切な遺産を提案していただき認定するもので、従来の指定等文化財制度では拾いきれなかった地域の特色ある歴史文化などの把握や保存活用、さらには地域の活性化につなげることを目的としたものです。(詳しくは、こちら)
今年度、京丹後市市民遺産会議において審議を行っている中で、下記のとおり、制度が始まって以来初めての認定がありましたのでお知らせします。
【認定第1号】
名称:久美浜一区秋祭り
推薦者:久美浜一区自治会
認定日:令和6年10月8日
該当要件:要綱第3条第1項第4号 地域の伝統行事として親しまれているもの
概要:
久美浜一区で江戸時代から続く収穫に感謝する秋祭りで、太鼓台5台が奉納芸や町内巡行をします。「空のせ」「先高」の演技を奉納するのが大きな特徴です。昭和初期に祭礼太鼓台使用協定が作られて本秋祭りの伝統が保存され続けているとともに、自治会では『久美浜一区秋祭り まつりの歴史』(H26.10)を発行し、広報動画も作成・公開するなど、祭りを一層盛り上げる取り組みがされています。
久美浜一区ホームページに詳しい説明や動画がありますのでぜひご覧ください
久美浜一区ホームページ(秋祭りについて)
久美浜一区ホームページ(秋祭りの動画)
【認定第2号】
名称:吉沢区有文書および「資料 吉澤村文書」
推薦者:吉澤区
認定日:令和6年10月8日
該当要件:要綱第3条第1項第1号イ 京都府文化財保護条例により、指定・登録又は選定を受けた文化財
要綱第3条第1項第2号 地域の歴史や文化を象徴しているもの
概要:
吉沢区有文書は、近世の庄屋文書や近代の戸長、区文書としてまとまった古文書群で、平成30年3月23日に京都府暫定登録文化財に登録されています。この文書は、過去に地域住民により整理分類された事実も併せて価値が高く、「資料 吉澤村文書」(H12.2)が作成されています。吉沢区有文書の原本と併せて「資料 吉澤村文書」は地域にとって大変重要な資産となっています。こうして地域住民の手で記録が残され保存されているとともに、文書の情報をもとに作成した年表を区事務所に掲示するなどの活用が図られています。