金刀比羅神社

峰山町の金刀比羅神社境内摂社の木嶋神社前にある石造狛猫(市指定 有形文化財)一対は、凝灰岩でつくられた外置きのもの。
通常、邪気を祓い神前を守護するものとして狛犬を置くが、養蚕が盛んであった当地において、蚕を荒らすネズミを退治するため猫を表現したものだと伝わっており、特徴的。
 

口を開く阿形(あぎょう)は、台座銘から元保3(1832)年に市域に数多くの作品が残る鱒留村の石工 長谷川松助が作ったことがわかっている。
口を結んだ吽形(うんぎょう)の台座銘には、弘化3(1846)年の銘文があるが、石工の名は刻まれていない。
それぞれ年代が違うことから、当初は阿形の狛猫一躯であったが、後に対になるもう一躯を松助作の阿形を意識して吽形を作成したものだと推定されている。
通常の狛犬と異なり猫をかたどっている点や作成時期、石工名が明らかな点から大変貴重なものであるといえる。

金刀比羅神社祭礼図(府暫定登録 有形民俗文化財)は、明治23年(1890)に当社秋季例祭の様子を描いたもので昭和2年(1927)に発生した北丹後地震により消失した屋台も描かれており、当時の祭礼の華やかさを窺い知ることができる大変貴重なもの。

ストーリー
<「丹後ちりめん」をめぐる人と技>
指定区分
府暫定登録有形民俗文化財 市指定有形文化財
住所
峰山町泉

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