遠處遺跡製鉄工房跡(府指定 史跡)は、古墳時代後期(6世紀)および奈良時代後期から平安時代前期(8~9世紀)にかけて営まれた製鉄遺跡。
昭和63年から平成4年(1988~1992)に行われた発掘調査では、製鉄炉、鍛冶炉、木炭窯、建物跡などの鉄づくりに関わる多くの遺構が見つかった。
特に古墳時代後期の製鉄炉や木炭窯が見つかったことから、我が国で鉄を原料から生産した最古級の製鉄遺跡のひとつとして評価されている。
また、最も多くの遺構が見つかった奈良時代後期は原料(砂鉄)、製鉄、鍛錬、製品まで一貫した生産体制が構築されていたことがわかっており、遠處遺跡は古代の製鉄コンビナートとでもいうべき遺跡で古代丹後の進んだ技術を物語る遺跡でもある。