栃谷 三番叟(府登録 無形民俗文化財)は、栃谷地区の氏神深谷神社の秋祭(十月十七日)に奉納される芸能で、社殿下に建つ常設舞台で演じられる。
三番叟は、一番叟・二番叟・三番叟とよぶ舞子三人、喋子役である本笛・影笛・本鼓・影鼓・大鼓(おゝど)・カゲ打ち各一人の座方によって行われ、カゲ打ちが地謡役(ぢうたいやく)を兼ねる。一番叟は千歳、二番叟は翁、三番叟は揉の段・問答・鈴の段(黒式尉)に相当する次第を舞う。ただし、舞子三人がともに粉飾化粧をし、囃子(はやし)にカゲ(拍子木)が加わるなど歌舞伎色が目立つ。