周枳の三番叟・笹ばやし・神楽(府登録 無形民俗文化財)は、大宮町周枳の氏神大宮賣神社の秋祭に奉納される芸能である。
神輿巡行、太刀振などとともに行われる祭礼行事の一つであり、それぞれの組によって伝承される。三番叟は、舞手三人、大鼓・小鼓六~七人・笛四~五人・カゲ(拍子木)一という大勢の唯子方及び後見役の編成で行われる。
舞手は少年で、一番叟は千歳、二番叟は翁、三番叟は揉の段・問答・鈴の段(黒式尉)にあたる次第を舞う。笹ばやしは、腹に締太鼓をつけた太鼓方十余人、シンボシとよぶ新発意役一人と唄方十余人の編成で行われる。
いわゆる風流小歌踊の一種で、「弁慶踊」「上様踊」「月待踊」の三曲を伝える。神楽は、荷屋台につけた太鼓と笛の喋子で二人立ちの獅子が舞う、太神楽系の獅子舞である、現在「剣の舞」「鈴の舞」「おこり舞」の三曲を伝える。
三番叟・笹ばやしとともに三役と呼びならわされる一連の奉納芸であり、民俗芸能として貴重である。